ナリナリの好きな仁寺洞


きらきら50代だ!!!
by narinya
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萬古清風

テンペラ画の技法で彫らない篆刻作品^ ^ こちらはご親族の結婚祝いとして依頼を受けて制作したものです。紋様も末永く円が繋がっていくように…と思い選びました。

瓦当印風ですが、風化したり欠けたりする古風なイメージではなくてもっと華やかに展開させてみました!萬古清風の言葉は、いくつかの候補の中からご依頼者さまに選んでいただきました。「尽きることのない清らかな風」のように暮らしていってほしいとの思いから決められたようです。

緑系でお任せとの依頼でしたが、披露宴でのお色直しのドレスととても似た色味の緑色だったらしく、受け取ったお嫁さんもとても喜んでくださったそうです。よかった^_^



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途中はこんな感じです。



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グラフィート技法で絵の具が引きずられるような、千切れるような線が出て、その風合いがまさに篆刻で石に字を刻む感じととてもよく似ています。絵の具の粒子が話しかけてくるみたいで制作していても楽しい。


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フレーム内の加工も作品に合わせて自身でして同色系でまとめようと思って当ててみたグリーンが…。作品と同化してしまったことと、ちょっと全体としてシブい仕立てになったので背面を変えてみました。



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こちらの方がお若いお二人の門出には明るくていい!



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側面はそのまま無地のグリーンにして明るい中にも落ち着いた雰囲気を残しました。



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フレームと作品が一体となる感じに仕上がりました。

額装の仕方として、作品を引き立たせるやり方とか、作品にフレームの存在感を加えて全体的に引き上げるやり方とか、作品によっても職人さんによっても色々なアプローチの仕方があると思います。

私が出来るだけ自身でフレームまで管理したい理由は、作品とフレームが一体となりつつも外側と内側の境目が見えたり、時には見えなかったり、そんな舞台装置みたいな空気感を出したいと思ってしているからです。

今回は内側だけの加工なので、作品を引き立てるための額装という形におさまりました。


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添書きは裏面に。



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お包みは墨流しで作った紙にしました。




# by narinya | 2024-01-27 18:43 | 2023年 作品

ミニ羽子板に絵付けと文字入れ

お月謝でしてくれている方々にお楽しみキットを作るのにミニ羽子板を買いましたが自分用にも一つ買いました。楽しく絵付けをして裏面にはお書き初めのつもりで文字をいれました。盛り上がっている部分は胡粉ジェッソという商品を試すため。すぐに乾いて作業は早く進みました。彩色はアクリル絵具や顔彩を使いました。


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持ち手部分から側面にかけては濃い青をベースに塗って、金色で唐草のように模様を繋げました。余白には九谷焼によく見られる青粒の雰囲気で点々で埋め尽くしました。災害や事故で悲しい報道を目にして、できることも多くない中、伝統工芸や美術の憧れの土地である金沢が早く復興することを願いつつ…。



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金色は光の当たり方で見え方の印象が大きく変わります。




文字入れの様子はYouTubeから





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今年も近所の谷保天満宮へ初詣。紫色のだるま様をお迎えしました。お書き初めには「龍」の字を。青龍のように軽やかに昇る年になりますように。




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作業のし始めはこんな感じでした。

図案集から鶴の絵を拝借して、胡粉ジェッソは風合いを変えて盛ってみました。今回、墨の部分はぺんてるの筆ペン(墨液タイプ)を使用しています。



# by narinya | 2024-01-10 22:06 | 2024年 作品

月謝制限定お楽しみキット最終章

少し前にブログにも書いたし、ちょくちょく口でも言っていますが、お月謝制(言ってみればサブスク)で書道を通した美術教育と人間教育を目的にやってきましたが。でも今年一年で整理したら先生業をやめることにしました。

オンライン、オフライン問わず、なんならリモートにもっと力を入れてやってきましたが、このリモート時代が来る前に私がやれる事はやり尽くした感があって、これまでの形そのままで継続することは困難になったので卒業すべきだと感じたことが理由です。それだけ成果が出たということだと思っています。

遠隔での不便にも関わらず常に信頼してコミットしてくれる方々に、たとえお勉強が少し滞ったとしても気持ちよく繋げてもらえるように、ときどきこんなお楽しみキットを作って送っていました。お月謝に含まれるキットという形にして^ ^

そんなキットを作って送るのも今回で最後にします。なぜならいち早くお月謝制から抜けた勇気ある方々がいるので、もう一律に何かを提供する環境ではなくなったからです。これまで遠くにいても一緒に楽しいことをしてくれてありがとうございました!これからは私から何か送られて来るのを待つのではなく、ご自身で掴みに出てくださいませ〜。よろしく〜。


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可愛いサイズの羽子板があったので、これに絵付けをして裏には筆文字書いて今年のお書き初め。旧正月や雛祭りまで視野に入れたペースで空いた時間にしてもらえたらと思います。




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デザインはあくまで一例としてお見せして、自分でアレンジしてもできるように資料も少し添えて。筆文字は練習してから本番の板に書きたいだろうからお手本として各字体で同封しました。

私が送ったものそのまましてもいいし、自分で描きたいものを描いてもいいし。自由にしてほしいと思います。この自由ということがどれだけ大切なことか。書道を教えていて私が常に強調する部分です。型もあるのに自由とは^ ^ この行ったり来たりで長い目で成長するように。だからお教室なくても、通信教育の講座がなくても、その人の書道をずっと続けてほしいな。私もそうやって自分の書道を続けていこう。

お仕事やキャリアはまだまだ追いたい夢も目標もあります!自分にできる事は何か、もっと深く追求していきまーす。


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お弟子さんたちの分のほかに一枚、私用にも買いました。図案集から松葉を咥える鶴を選び描いてみます!年末に買った胡粉ジェッソも試してみたい。紙ではない支持体に描くのは本当に楽しい!でも紙でももっときっと出来ることがあるはず!そう思って平面の表現ももっと貪欲に取り組むつもりです。へへへ〜。大きな木枠とパネルを特注で頼んじゃった。お部屋もどんどん作業場として改造します。楽しみ。




# by narinya | 2024-01-09 12:28 | 制作風景・レッスン風景

師匠ご夫妻の来日

コロナ禍を経て今秋5年ぶりに韓国の書道お師匠様にお目にかかりました。それほど意識はしていなかったけれど、やはりコロナだったから会ってなかったのか…と急に実感したりして。何にしても今年は会えて良い年だったな!なんて思いつつ一年を締めくくるか…と思っていたら。先生からの連絡で「12月に夫婦旅行で関西へ遊びに行くことになったから出ていらっしゃい」とのお誘い。笑 後半に盛りだくさんな年になりました。

自分のご褒美旅で先月に京都方面に行って満足していたけれど、今度はご案内という大役!ちょっとそういうのは苦手で(・・;) 関西にいるお弟子さん二名にヘルプをお願いしたところ、快く合流してくれて本当に助かりました。かむさはむにだ。



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ご夫妻を連れて金閣寺へ。中学の修学旅行以来、二度目の金閣寺。こんな感じだったのね。当時の思い出とかあまりなくて、友人と四人組になってタクシーで色んなところを見て回ったことだけ覚えています。中身は、明日香村に行った記憶があるようなないような…とほほ。

人生二度目の金閣寺はとても素敵でした。また行きたいな〜。



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嵐山の竹の小径も行ってみました。観光客で大賑わいでした。朝早く、あまり人がいなさそうな時間帯に行くともっと雰囲気が感じられて良さそうでした。


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ご夫妻と記念撮影。
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奈良の春日大社。鹿がたくさんいました。鹿は神さまの使いとして神鹿といいますよね。先月、おひとりさまご褒美旅で観た細見美術館の作品を思い出します。


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写真はネットから拝借。この作品は是非どこかでまた観たい…。



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春日大社の参道入口に建立されたこの鹿さんは結構大きいです。細見美術館のものは展示台に乗るくらいの大きさで、その細工の繊細さも素晴らしいです。



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お師匠さまと。



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奈良では、私のお弟子さんが出てきてくれて会食をしました。いつもとても丁寧に接してくれる方で、本当にありがたいことだと思っています。あと約一年で指導者としての役割からは一線引かせてもらいますが、その後もずっと形を変えながら一緒にやっていけたらいいなと思える方。

どの先生方も同じようなことを言いますが、長年教えていて最後まで側に残る人は数人だと。わかるような気がします。欲張っても頑張っても、たぶんその数は変わらないのかも。誠心誠意の結果、自然に残るものが残るのですよね、きっと。



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奈良、京都の後は大阪へ!京都と奈良も遠くないし、京都から大阪も近いですね〜。関東で言えばちょっと横浜に行く感じかしら。いいな。一度少し長めに京都に滞在してあちこち思う存分訪ねて行ってみたいです。

大阪ではまた別のお弟子さんにお世話になって、人気の串揚げ屋さんを予約してもらいました。私も観光客レベルの動きしかできないのに先生ご夫妻をガイドするとか…。挙動不審過ぎました。笑 本当にお弟子さん達が助けてくれて何とかなりました。心からありがとうございます!



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京都ではどこを歩いてもお寺さんだらけでした。竹の小径に向かう途中では天龍寺も見学できました。お正月に向けて庭師さん達がお仕事をしている風景も見て、季節を感じました。

大阪は一日、ご夫妻だけで観光をしていただこうと思い、帰国日に空港に行く列車の切符をとるところまでお手伝いをして、そこで私はお役目終了^ ^ 電車の乗り方もお見せしたからかスムーズに観光されたようです。空港までの道も問題なく、楽しい思い出と共に無事に帰国されたそうで何よりです。

是非また日本に遊びにいらしてください〜。


# by narinya | 2023-12-25 20:48 | お出かけ・研鑽の時間

喪中のご挨拶

85歳の去年まで元気に会社に通っていたスーパーお義父さんが今年あっさりと天国に行ってしまいました。その後はお義母さんのホーム入所まで名古屋に行ったり来たり、今までになく頻繁に新幹線に乗った一年でした。

ちょっとお葉書を作って送付するエネルギーがないままもう12月…。今回は、ここブログや他SNSのメッセージなどからのご挨拶に簡略化させていただくことにしました。それでもせめて心を込めての手書きで。


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いつも応援していてくれてありがとうございました。個展をするといえば遠くから駆けつけてくれたり、お祝いをくださったり。急逝の知らせからお通夜、葬儀までのスピード感もお義父さんらしかったです。9月の小淵沢での二人展会期中でしたが、ギャラリーが定休の3日間に救急搬送された一報から葬儀までの全てが終わりました。

お義父さんが自分のことを語ることは一切なく、「細かいことはいいからとにかく元気でおればええ!」もう本当にそれだけしか聞いたことがないくらい。最後までどんな人なのか結局わからなかった…と話していたら。

家族葬のような規模で近親者のみで送ることにしたので、弔問客やお香典も基本的に全てお断りした中、85歳まで勤務していた職場の若い衆(溶接の現場なのでこの表現^_^)が何人もお通夜に来てくださってびっくり。迷惑だと思ったけれどひと目会わなかったらずっと後悔すると思って…と頭を下げて来てくださって。そして棺のお義父さんを見るなり、いい年齢の大人の男性が泣き崩れる…。え!?お義父さんを見て!?なになに?みたいにキョトンとする家族の図。笑

その若い衆の皆さんが止めどなく涙を流しながら語るお義父さんへの感謝と惜しむ言葉。自分達がどれだけお義父さんを慕っていたか、職場の若い人たち誰もが同じ気持ちだというお話が次々、そして延々と。斎場を出るまで男泣きに泣いて涙が止まらなくて、名残惜しそうに去る皆さまの姿に、何やら私もちょっとウルウルしました。

家族の誰も会ったことがないお義父さんがいたのだと知って感動的…。というか、もはや衝撃的でした。最後に生前のお義父さんの素敵な一面を知ることができてよかったです!


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今回ご挨拶のハガキは、以前描いたスケッチから菊を一輪。天国でもお義父さんらしく力んでいてください。いい思い出をたくさんありがとうございました。



# by narinya | 2023-12-19 16:45 | 制作風景・レッスン風景


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